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【2024年版】春の金沢・加賀エリアでおすすめのイベント5選

春爛漫の金沢・加賀エリアには、加賀百万石の栄華と伝統を体感できるイベントや祭りが目白押しです。中でも、観光ついでに気軽に楽しめる、おすすめの催しをご紹介。G.W.に開催されるイベントも多いので、旅のプランは早めに立てることをお勧めします。

春宵の古都をそぞろ歩き

凛として闇に浮かび上がる金沢城に夜桜が情趣を添える
凛として闇に浮かび上がる金沢城に夜桜が情趣を添える

四季折々に風情ある景色が楽しめる金沢ですが、桜の季節は格別の美しさ。「兼六園」と「金沢城公園」では、桜の開花に合わせて「観桜期ライトアップ」が行われ、春の夜に光の華を咲かせます。ライトアップ期間中は兼六園が無料開園され、普段は入ることのできない夜の園内をたっぷりと堪能するチャンス。徽軫灯籠(ことじとうろう)や新緑の木々が幻想的な光に浮かび上がります。
金沢城公園では石川門や河北門、菱櫓などがライトアップされ、昼間とは違った迫力ある佇まいを見せてくれます。

城下町の風情あふれる夜桜を堪能

ライトアップされた桜が水辺を染め上げ、幻想的な雰囲気に
ライトアップされた桜が水辺を染め上げ、幻想的な雰囲気に

夜桜見物もライトアップ期間の楽しみ。兼六園の桜は約420本、「兼六園菊桜」「兼六園熊谷」「楊貴妃」など他ではあまり見られない桜もあり、品種によって開花期が異なるため長い期間お花見が楽しめます。
金沢城公園の桜は約400本、石川門の園路沿いに咲く桜並木は圧巻の美しさです。加賀藩三代藩主・前田利常によって庭づくりが始まり、歴代藩主が愛でた「玉泉院丸庭園」は、他にはない多彩な石垣も見どころのひとつ。闇に浮かび上がる石垣の陰影と薄紅色の桜が得も言われぬ風情をかもし出します。

▼兼六園無料開園&金沢城・兼六園観桜期ライトアップ
URL:http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/japanese/top.html
会場:兼六園(石川県金沢市兼六町1)
期間:金沢地方気象台が発表するソメイヨシノの開花宣言の5日後から1週間程度
時間:7:00~21:30(ライトアップ 日没~21:30)
   金沢城公園菱櫓など 9:00~16:30(最終入館 16:00)
料金:期間中は入園無料(金沢城公園菱櫓などは入館料320円)
TEL:076-234-3800(石川県金沢城・兼六園管理事務所)
駐車場:無し(周辺の有料駐車場を利用)

鯉のぼりが川を泳ぐ春の風物詩

鯉のぼりが流れる様子は、まるで大きな鯉が川登りをしているよう。写真は梅ノ橋周辺
鯉のぼりが流れる様子は、まるで大きな鯉が川登りをしているよう。写真は梅ノ橋周辺

金沢の市街地をたおやかに流れる浅野川で、春の風物詩として親しまれているのが「鯉流し」。市民から寄せられたたくさんの鯉のぼりを、梅ノ橋から優美な3連アーチの浅野川大橋(国の登録有形文化財)までの河川とその周辺に流す、全国でも珍しいイベントです。色とりどりの鯉のぼりが清流を悠々と泳ぐ姿は、金沢の伝統工芸・加賀友禅の「友禅流し」さながら。梅ノ橋に吊るされた吹き流しが風に舞い、川辺を一層華やかに彩ります。
川沿いに遊歩道が整備されているので、散歩がてら楽しんでみてはいかがでしょう。

子どもへの愛情が詰まったアットホームな催しも

友禅流しのように流れる鯉のぼりを眺めつつ、河川敷でお弁当を広げるのも楽しい
友禅流しのように流れる鯉のぼりを眺めつつ、河川敷でお弁当を広げるのも楽しい

鯉流しが始まったのは1991年。子どもたちの健やかな成長を願う地域住民によって始まりました。河川敷では地元の中学生による吹奏楽や模擬店、ゲームコーナー、餅つきなどが催され、素朴でアットホームな雰囲気。地元の人々と一緒につきたてのお餅をほおばると、子どもたちを慈しむ温かな思いが伝わってくるようです。
鯉流しが行われる場所は人気観光スポット「ひがし茶屋街」に近く、G.W.中は大変混み合います。周辺の有料駐車場も朝からすぐに満車になってしまうので、公共交通機関の利用がおすすめです。

▼浅野川 鯉流し
日時:2024年5月4日(土・祝)10:00~15:00予定
会場:石川県金沢市東山 梅ノ橋から浅野川大橋までの河川および周辺
TEL:076-231-3689(材木公民館)
URL:https://kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/event/detail_30336.html

九谷焼の魅力満載、北陸最大級の陶器市

華やかな伝統柄からポップなデザインまで、魅力的な九谷焼がずらり
華やかな伝統柄からポップなデザインまで、魅力的な九谷焼がずらり

九谷焼は石川県金沢市や能美市、加賀市などで生産される色絵の焼き物で、江戸時代から360年余りの歴史があります。毎年ゴールデンウイークに「九谷陶芸村」で開催される「九谷茶碗まつり」は、日本全国から多くの来場者が訪れるビッグイベント。九谷焼の窯元や陶商、作家などのブースが50店ほど立ち並び、高級品から普段使いの器まで多彩な九谷焼をお値打ち価格で販売します。B級品でも状態の良いものが見つかることも多く、あれこれ迷いながら掘り出し物を探すのも陶器市の楽しみです。

器を楽しむグルメや少しぜいたくな体験メニューも

絵付の技術をネイルアートに応用した「九谷ネイル」は写真映えすること間違いなし
絵付の技術をネイルアートに応用した「九谷ネイル」は写真映えすること間違いなし

地元・能美の食材を使った「のみどんぶり」などのご当地グルメを九谷焼の器で味わえるコーナーや、九谷焼のアクセサリーが買える自動販売機「九谷焼ガッチャン」も人気。さらに、絵付体験や九谷焼作家が描く「九谷ネイル」体験、九谷焼の茶碗を使ったぜいたくな茶会なども開催され、九谷焼の魅力をたっぷりと味わえます。北陸新幹線の開通以降は県外からの来場者が増え、午後は連日大混雑。午前中早めに行くのがおすすめです。

▼九谷茶碗まつり
日時:2024年5月3日(金・祝)~5日(日・祝) 9:00~17:00(最終日は16:00まで)
料金:入場無料
会場:九谷陶芸村(石川県能美市泉台町南22)、根上総合文化会館、能美市内実店舗・窯元など
TEL:0761-58-6656(石川県陶磁器商工業協同組合)
駐車場:無料

湯のまちに息づく山中漆器の魅力に出合う

漆器業者など40店が軒を連ね、品定めをする人で大にぎわい
漆器業者など40店が軒を連ね、品定めをする人で大にぎわい

山中温泉は金沢・輪島に並ぶ加賀百万石の漆器産地。安土桃山時代から400年以上の歴史を持つ山中漆器は、ろくろを使って木地を挽く卓越した技術で「木地(きじ)の山中」と称され、木目の美しさとしっくりと手になじむ質感が魅力です。毎年G.W.中に漆器市「山中漆器まつり」を開催。茶道具や汁椀などの伝統的な漆器をはじめ、普段使いできるお椀や弁当箱、インテリアや雑貨など、様々な山中漆器が集結します。この機会にお気に入りの器を見つけてみてはいかがでしょう。

楽しいステージや職人の技を知る体験メニューも

木を削る音や香り、手応えを味わえる「木地挽きろくろ体験」
木を削る音や香り、手応えを味わえる「木地挽きろくろ体験」

漆器だけでなく、地元加賀・山中の特産品販売や縁日コーナー、直径1.5mの「お椀神輿」の特別展示、木地挽きろくろ体験、芸妓連による舞ステージや和太鼓演奏など、イベントも盛りだくさん。山中漆器のお椀を使ったわんこ蕎麦バトルでは早食い・大食い自慢が熱い戦いを繰り広げ、会場を大いに沸かせます。子どもから大人まで楽しめる企画が豊富に用意され、敷居が高いと思われがちな漆器が身近に感じられることでしょう。買い物やステージの合間に足湯で一休みができるのも、温泉地ならではの楽しみです。

▼山中漆器祭
期間:2024年5月3日(金・祝)・4日(土・祝)
時間:9:00~17:00 
会場:山中座 菊の湯前広場(石川県加賀市山中温泉薬師町1)
TEL:0761-78-0305(山中漆器連合協同組合)
駐車場:無料(臨時駐車場を利用。会場まで無料シャトルバスあり)
URL:http://tabimati.net/event/detail.php?p=419

加賀藩ゆかりの曳山(ひきやま)が練り歩く伝統の祭り

絢爛豪華な曳山がずらりと並ぶ景色は圧巻の美しさ
絢爛豪華な曳山がずらりと並ぶ景色は圧巻の美しさ

小松市で毎年5月に行われる「莵橋(うはし)神社」と「本折日吉神社」の春季祭礼。神輿が氏子町内を練り歩くことを「旅」と称したことから「お旅まつり」の名がついたといわれています。発祥は加賀前田家三代前田利常が小松城に隠居した1640年(寛永17年)頃とされ、1766年(明和3年)から曳山(山車)が登場。加賀藩末期まで存在した10基のうち8基が今も大切に保存され、祭り期間中は各町で展示されます。
祭り最大の見どころは、ライトアップされて金色に輝く曳山が一堂に揃う「曳山曳揃え」。この曳山を舞台に披露される「曳山子供歌舞伎」が祭りに華を添えます。

小さな役者が熱演する「曳山子供歌舞伎」は必見

大人顔負けの熱演ぶりに、江戸時代からの伝統を受け継ぐ誇りがうかがえる
大人顔負けの熱演ぶりに、江戸時代からの伝統を受け継ぐ誇りがうかがえる

近江長浜、武蔵秩父に並ぶ日本三大子供歌舞伎の一つといわれている小松の曳山子供歌舞伎。全国でも珍しく女の子が演じるのが特徴です。役者に選ばれた子どもたちは厳しい指導のもと、わずか2カ月あまりで難しいセリフや振り付けを覚えて本番を迎えます。町の若衆や義太夫語り、三味線弾きの人々に支えられ、小さな体に華やかな衣装をまとって舞台に立つ姿は、本物の歌舞伎役者と見まごうほど。笑いあり涙ありの名演技に拍手喝采が沸き、舞台と観客が熱い一体感に包まれます。

▼お旅まつり
日程:2024年5月10日(金)~12日(日)
会場:石川県小松市中心市街地ほか
TEL:0761-24-8195(小松市観光文化課)
駐車場:臨時無料駐車場、小松駅周辺市営駐車場(有料)
URL:https://www.city.komatsu.lg.jp/soshiki/1015/event/1/16390.html

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