ご当地サポーター
湯上がりに食べたい、おいしい「別府冷麺」のおすすめ5店

日本有数の温泉街である別府。体の芯から温まった後、火照った体をクールダウンさせてくれる冷たいグルメといえば「別府冷麺」です。
スープや麺、キムチ、チャーシューなど、店ごとに独自の発展を遂げている別府冷麺は、それぞれに味わい深く、食べ比べをして楽しむ人も少なくありません。ぜひ、あなた好みの味を探してみてください。

戦後間もなく満州から引き上げ、別府で暮らした人たちが持ち帰った朝鮮料理の冷麺。それが別府冷麺のルーツといわれています。別府冷麺には明確な定義がありません。一般的には、そば粉入りの麺、和風だし、キャベツのキムチ、牛チャーシューなどの特徴が挙げられます。しかし、白菜キムチや豚チャーシューの店もあり、どれも別府冷麺です。焼肉店、ラーメン店、そしてレストランや定食屋まで、それぞれの店で独自の味に進化しました。
別府冷麺は湯上がりの火照った体にもうれしいグルメですが、麺にはそば粉を使用している場合がほとんどのため、そばアレルギーの方はご注意ください。

駅近で食す王道の別府冷麺

「大陸特製めん」750円。プラス100円で大盛り、プラス200円でジャンボに変更できる
「大陸特製めん」750円。プラス100円で大盛り、プラス200円でジャンボに変更できる

1952~1953年(昭和27~28年)頃に創業した、昔ながらのラーメン店。店内は昭和レトロな雰囲気が満点です。
冷麺は昆布ベースのあっさり和風スープ。脂がカットされ、すっきりした味わいです。そば粉が多めの自家製手作り麺は、程よい弾力の太麺。鍋の上に備え付けられた冷麺機から、にゅるりと麺が押し出されます。麺はかため、柔らかめが好みであれば茹で加減を調整することも可能。スープで煮込んだ噛みごたえある牛チャーシューも特徴的です。

昔ながらの店内で変わらぬ味を楽しむ

U字型のカウンターがふたつある店内。昭和レトロな大衆食堂の雰囲気を残している
U字型のカウンターがふたつある店内。昭和レトロな大衆食堂の雰囲気を残している

こだわりのキムチキャベツはシャキシャキとした食感で、辛みと酸味のバランスが抜群。スープ全体をまとめるのに欠かせない存在です。キムチを混ぜない状態で、まずは一口スープを堪能しましょう。次にキムチを混ぜると味が変わりおすすめです。
毎日食べても飽きないものを提供したいというご主人。創業時から、ほぼ変わらない味を守り続けています。「通販やチェーン展開はしていないので、この店でしか味わえない冷麺をぜひ、食べてみてほしい」と、お茶目な笑顔で語ってくれました。

ご当地サポーターコメント
仲良しご夫婦の掛け合いにも癒されるお店。冬でも冷麺は大人気で、わざわざ温泉に入り体を温めてから食べに来る人もいるんだとか。
大陸ラーメン
  • 住所大分県別府市北浜1-10-21 MAP
  • アクセスJR別府駅から徒歩約4分
  • 営業時間11:00~20:00(閉店が早まる場合もあり)
  • 定休日火曜
  • TEL0977-23-2657
  • 駐車場

地元ファンも多数。大人気の別府冷麺専門店

「冷麺」並盛890円、大盛1,090円、特盛1,250円
「冷麺」並盛890円、大盛1,090円、特盛1,250円

別府屈指の人気を誇る冷麺専門店。本店は2001年に、トキハ別府店は2019年にオープンしました。北海道釧路産の厚葉昆布と羅臼昆布を使用したスープは、さっぱりしているのに味わい深く、良い香りが口に広がります。脂を丁寧に取り除き、ゴクゴクと最後まで飲み干したくなるクリアな美しいスープです。
麺は上質の小麦粉とそば粉、でんぷんをオリジナルの配合で試行錯誤の末に完成させたものです。他店と比べてそば粉が多めで、麺の色も蕎麦の色に近いのが特徴。コシが強く弾力があり、喉ごし抜群です。

噛みごたえある牛チャーシューはクセになる味わい

百貨店「トキハ別府店」内の広々としたフードコートで食事できる
百貨店「トキハ別府店」内の広々としたフードコートで食事できる

国産牛のスネ肉チャーシューもポイントです。しっかり煮込んだ牛は、噛みしめると旨みが広がり、スープにマッチ。しゃきっとしたキャベツキムチは酸味と辛味が強めで、冷麺全体をピリッと引き締めます。
酢などをあえて置いていないのは、そのままの味を堪能してほしいとの店主の思いから。先にキムチを取り分けて、少しずつ味を変えながら食べる人もいるそう。食べ応えのある麺と、牛チャーシュー、そしてキャベツキムチはボリュームがあり、満足感がある冷麺です。

ご当地サポーターコメント
小さなお子さんのいる家族連れや、大人数のグループは、本店よりもトキハ別府店がおすすめ。本店は行列待ちの覚悟が必要ですが、トキハ別府店なら席数も多く、気兼ねなく楽しめます。
六盛
  • URLhttps://www.6-sei.com/
  • 住所大分県別府市北浜2丁目9-1トキハ別府店 B1F MAP
  • アクセスJR別府駅から徒歩約7分
  • 営業時間11:00~19:00(スープがなくなり次第終了)
  • 定休日不定休
  • TEL0977-23-1111
  • 駐車場有料

ファンが受け継いだ伝統の味

「冷麺」並盛800円、大盛1,050円。ダブル1,400円とジャンボ1,850円はミニキムチ付き
「冷麺」並盛800円、大盛1,050円。ダブル1,400円とジャンボ1,850円はミニキムチ付き

別府冷麺の老舗。1970年(昭和45年)に創業した人気店ですが、2017年(平成29年)に一度閉店しています。ところが「おいしい冷麺が食べられなくなるのは耐えられない」と、常連客が後継者となり、翌年2月には復活し営業を再開。先代の味を守り、作り方や味を変えずに別府冷麺を提供しています。
同店の特徴は、強力なコシの太麺。そば粉と小麦粉を原料に、お店で手ごねされる麺はとにかく弾力が強く、初めて食べて衝撃を受ける人も少なくありません。

ゴクゴク飲み干せるあっさり和風スープは絶品

いつでも行列の絶えない大人気店。1階はカウンターとテーブル、2階には座敷もある
いつでも行列の絶えない大人気店。1階はカウンターとテーブル、2階には座敷もある

コシの強い麺をまとめているのが、醤油ベースのあっさりスープ。すっきりしており、透き通っています。具のキャベツキムチはマイルドで、酸味や辛味は他店と比べて若干控えめ。キャベツの甘みを感じられ、料理全体に程よいアクセントを与えてくれます。ジャーキーのような風味の牛チャーシューは塩気があり、スープとの相性が抜群です。
冷麺、温麺のバリエーションも豊富。麺が見えないほどの大量の肉がのった「チャーシュー冷麺」は大人気で、すぐに売り切れてしまうそうです。

ご当地サポーターコメント
大分県産の味一ねぎをたっぷり使用した「ネギ冷麺」や、汁なし辛麺の「ビビン冷麺」、ほぼ同じ原材料なのに麺がぷりぷりして、冷麺とは味わいが異なる「温麺」も楽しめます。
胡月
  • 住所大分県別府市石垣東8-1-26 MAP
  • アクセスJR別府駅から車で約9分
  • バスアクセスJR別府駅からバス乗車、「南須賀入口」下車徒歩約4分
  • 営業時間水〜日曜 11:00~17:30(月曜は~16:00)
    ※売り切れ次第閉店
  • 定休日火曜
  • TEL0977-25-2735
  • 駐車場無料

地元のファンが多い冷麺の名店

「別府冷麺」700円。プラス100円で大盛りに変更できる
「別府冷麺」700円。プラス100円で大盛りに変更できる

別府駅から徒歩で約5分、王道の別府冷麺を味わえる店。夏には9割、冬でも半分のオーダーが冷麺であることから、「ラーメン亭一番」から変更し、屋号に「冷麺」の文字を入れて現在の店名になりました。地元の方たちから観光客まで、幅広いファンを持つ人気店で、1985年(昭和60年)の創業当初から変わらぬ味を守り続けています。
冷麺は国産牛をベースにカツオと昆布を加えた和風だし。スープをとった牛は、ほろっとした牛チャーシューになります。

手間暇かけたこだわり自家製麺を味わう

店内はカウンター6席とテーブル8席。どの時間帯でも、お客さんの出入りは途絶えない
店内はカウンター6席とテーブル8席。どの時間帯でも、お客さんの出入りは途絶えない

こだわりの麺は、当日朝に練って仕込みます。原料はそば粉と小麦、でんぷん。それらを練り、踏み、寝かせるという工程を3回ほど繰り返し、うどんのような製法で作られるのが特徴です。長めに湯がいた中太麺は固すぎず柔らかすぎず、もっちりと絶妙な食感です。
キャベツのキムチは酸味と辛味が強め。ただし塩気は控えめにして、キムチの風味と旨さを味わえるよう工夫しています。自家製麺とキャベツキムチ、牛チャーシューと、王道の別府冷麺。すっきりした中に旨みが詰まった、極上の一品です。

ご当地サポーターコメント
テレビが流れ、カウンターがある昔ながらのラーメン店です。牛チャーシューがホロホロと柔らかいのも特徴的です。
別府冷麺一番
  • URLhttps://ramentei-1ban.net/
  • 住所大分県別府市中央町8-31 MAP
  • アクセスJR別府駅から徒歩約5分
  • 営業時間11:00~16:00(売り切れ次第終了)
  • 定休日日曜(不定休あり、ホームページでご確認ください)
  • TEL0977-23-8155
  • 駐車場無料

注文を受けてから手ごねする特製麺が特徴

「冷麺」並盛800円、大盛900円、特盛1,000円。写真は大盛
「冷麺」並盛800円、大盛900円、特盛1,000円。写真は大盛

1970年代初頭の開業で、前身となった店は1950年代から営業している老舗焼肉店。開業当初から冷麺を提供しており、時代に合わせ味を改良してきました。
同店の冷麺は自家製手打ちの中細麺。注文を受けてからお湯で手ごねし、製麺機で押し出しすぐに茹でるこだわりぶりです。喉ごしがよく、つるっとした食感で、口当たりがよいのが特徴です。煮干し、昆布、カツオ節がベースの魚介系スープは「焼き肉の後でもさらりと飲めるように」と、あっさり味になっています。

大人数でも1人でも気軽に楽しめるお店

全席合わせると300席ほどある広い店内。それぞれのテーブルも広く、グループごとにゆったりと過ごせる
全席合わせると300席ほどある広い店内。それぞれのテーブルも広く、グループごとにゆったりと過ごせる

冷麺の味を引き締めるのは、自家製キムチ。白菜、大根、きゅうりと3種のキムチがのってボリューミーです。長めに熟成した酸味の強い味わいが特徴。チャーシューは大判の豚バラを使用しています。そして、別府冷麺には珍しい果物がのっているのもポイント。季節によって種類は変わり、夏はスイカの場合が多く、その他は梨やチェリーなどが登場します。
広い店内はワイワイと活気があり、メニューも豊富。焼肉店ですが、冷麺だけの注文も大歓迎です。

ご当地サポーターコメント
週末は混雑するので、順番待ち予約がおすすめ。14:00~17:00が、比較的空席があり狙い目です。
春香苑
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