ご当地サポーター
松本を代表する絶品そば。職人技が光る製法と味をいただく

環境省の名水百選に指定されている「まつもと城下町湧水群」から、こんこんと清らかな水が湧き出る松本市街地。市の周辺には、そばの名産地、乗鞍高原や奈川地区があり、おいしいそばを食べるにはうってつけの場所です。「そば」が暮らしに根付いた土地柄、そば粉や出汁にこだわった名店も数多く揃います。その中でも、地元の人も足繁く通う名店中の名店5選をご紹介します。

三重(みかさね)そば 1,400円
三重(みかさね)そば 1,400円

松本市中心部を流れる女鳥羽(めとば)川。そのほとりに1952年(昭和27年)創業の「女鳥羽そば」があります。そば粉は、松本市内の農家が選定した完熟の玄蕎麦を使用。実を余すことなく殻ごと石臼で挽いた「全層粉」の全自家製粉の手打ちそばは、味が濃く風味が強いと評判です。

おすすめは、創業当時から続く名物メニュー「三重(みかさね)そば」。三段のせいろに盛られたそばには、糸のり・とろろ・抹茶が添えられ、3つの味で楽しめます。
松本地方の郷土食「うす焼き」をアレンジした「そばうす焼き」もおすすめ。そば粉と水を合わせた生地を薄く焼き、甘めの特製練り味噌を塗った素朴な味は、どこか懐かしく感じられます。その他、松本一本ねぎを使用した「ねぎそば」など、冬の期間限定そばもあります。

ご当地サポーターコメント
そばはもちろん、サイドメニューも充実したお店です。そば湯がとても濃厚で体が温まります。

歴史ある味を蔵造りの店内で味わう

蔵造りの店内
蔵造りの店内

土蔵造りの建物が立ち並ぶ中町通りに近いため、「女鳥羽そば」の外観もなまこ壁の土蔵造り。その街並みに調和した建物は、「松本市景観賞」を受賞しています。店内は、小上がりの席とテーブル席を設え、テーブル席の横には、自家製粉室があります。時間によっては石臼でじっくりそばを引く様子を見ることもできます。
中町通りの観光の合間に立ち寄り、和のくつろぎの空間で絶品そばを楽しむ。そんな過ごし方にぴったりのロケーションです。

女鳥羽そば
ざるそば 850円
ざるそば 850円

「まつもと城下町湧水群」を代表する名水「源智の井戸」の隣に店を構えるそば屋。江戸時代から飲料水としてはもちろん、酒造りにも使われてきたこの井戸水を、そばや出汁に使用しています。信州そばを代表するそばの名産地、戸隠で修業た店主がこだわるそば粉は、戸隠産と、風味がよくきめの細かい北海道産をブレンドしたもの。それを手打ちの二八そばで提供します。そばは、表面がつややかでのど越しがなめらか。雑味がない分、甘味が感じられます。そのそばにつけるのは、鰹と無添加の醤油で作る少し濃いめの出汁。そばと好相性です。
お店には、戸隠ではなじみの食べ方でいただくそばもあり、すったエゴマを薬味にする「えごまそば」は、そのひとつ。風味を増したエゴマが、さらにそばの味を引き立ててくれます。

ご当地サポーターコメント
「源智の井戸」の湧き水を使って作られたそばをいただくと、水がおいしいことは、そばにとって大切なことだと改めて認識することができます。

センスが光るモダンな店内

和洋折衷な店内
和洋折衷な店内

元々喫茶店だった建物をそのまま活用した店内で、ひと際目をひくのが、大きな窓に格子を設けたカウンター席。カラフルな椅子がアクセントとなって、センスの良い空間を演出しています。窓は、通りに面していて中の様子も分かるので、女性ひとりでも気軽に入れます。
朝は10時に開店するため、名物そばをいただいてから「源智の井戸」を観光の出発点として1日を始めるとさらに旅情も高まります。

源智のそば
  • 住所長野県松本市中央3-7-8 MAP
  • アクセス松本駅から徒歩約10分
  • 営業時間月曜日~土曜日10:00~18:00 日曜日10:00~15:00
    ※売り切れ次第終了
  • 定休日木曜日
  • TEL0263-33-6340
  • 駐車場無料
ざるそば 1,100円
ざるそば 1,100円

松本市の観光地のひとつ「中町通り」から一本路地に入ると、「御そば打処 野麦」があります。この店で修業したそば職人が独立し、出店すると名店が増えるとも言われるほどに、味も技術も定評のある人気店です。
そばは、基本、ざるそばのみ。塩尻市に隣接する辰野町の小野地区で育てたそば粉9割、つなぎ一割の九割そばがいただけます。戸隠の竹細工職人が製作した、水切れの良いお店オリジナルの竹ざるに盛られたそばは、極細で抜群ののど越し。口に入れるとすぐに、そばの香りがふわっと広がります。サイズは、大盛りとハーフがあるのでお好みに合わせて選べます。

行列必須のお店で旬の味を

テーブル3つで全12席
テーブル3つで全12席

席数は12席。こぢんまりとした店内ながら、テーブルごとに花が飾られ、細やかな気配りが感じられます。地元の人のみならず、全国各地や外国からも「野麦」のそばを求めて訪れるため、繁忙期は開店前から行列に。席の予約はできず、そばは無くなり次第終了となるので、ランチタイムより少し早い時間に訪れるのがおすすめです。
春から初夏にかけての山菜、秋のきのこなど、季節ごとの地元食材を使った一品料理は、作れる分だけの限定品。冬には、地蜂の子の塩炒りや、松本市西部の稲核(いねこき)地区の伝統野菜・稲核菜の漬物といった、珍しい品が並びます。また、冬期のみ、しいたけ・揚げ・ほうれん草などの具材が入った温かいかけそばが楽しめます。

ご当地サポーターコメント
細い麺ですがコシはしっかりあり、食べごたえも十分。のどごしや風味もよく、並んだかいがあった!と思わせてくれます。
御そば打処 野麦
  • URLhttp://nomugi.o.oo7.jp/
  • 住所長野県松本市中央2-9-11 MAP
  • アクセス松本駅から徒歩約10分
  • 営業時間11:30~14:00 ※売り切れ次第終了
  • 定休日火曜日・水曜日(祝日の場合は営業)
  • TEL0263-36-3753
  • 駐車場無し
やまびこセット 1,380円
やまびこセット 1,380円

1894年(明治27年)創業の「手打ちそば あるぷす」。四代目の店主の匠の技が光るそばがいただけるお店です。玄蕎麦を石臼で引いたそば粉と岩清水にほど近いミネラル還元水を使いって打つそばは、3種類を用意。風味豊かな十割そば、のど越しの良い二八そば、上品な水そばが味わえます。昆布、鰹、宗田節、煮干し、干椎茸で取った出汁を、地元の本醸造醤油と合わせた、深い味わいの辛つゆも絶品です。おすすめは、3種類のそばを楽しめる「やまびこセット」。それぞれに特徴が際立ったそばの食べ比べができます。

そばを3通りの食べ方で楽しめるよう、そばには水と塩が添えられています。ちょっと水に浸してのど越しや香りを楽しむのは通好み。箸に塩をつけてそばを食べ、甘味を味わうのも美味、そして、そばの甘味を引き立てるそばつゆと、お好みでいただけます。

ご当地サポーターコメント
そば本来の味を楽しむ「水そば」は、ぜひ試していただきたい一品。そばの刺身もおすすめです。

日本庭園を眺められるお座敷

間仕切りでプライベート空間を演出
間仕切りでプライベート空間を演出

座敷とテーブル席があり、店内奥には手入れの行き届いた日本庭園が望めます。外国人観光客も訪れるため、英語表記のメニューが用意されており、「なぜそば湯を飲むのか」「二八そばの由来」なども書いてあります。間仕切りが席と席の間にあるので、隣の席を気にせずゆったりとくつろげます。

手打ちそば あるぷす
  • URLhttp://www.soba-alps.jp/
  • 住所長野県松本市浅間温泉3-1-13 MAP
  • バスアクセス松本駅より松本電鉄バス「信州大学経由浅間温泉」行きバス乗車約20分、「ホットプラザ浅間前」下車 徒歩1分
  • 営業時間11:30~14:30(L.O.)・17:30~20:30(L.O.)
  • 定休日水曜
  • TEL0263-46-1471
  • 駐車場無料
もりそば 1,300円
もりそば 1,300円

松本城の北側、国の重要文化財に指定されている「旧開智学校」からほど近い場所にある「もとき」。長野県内の契約農家から買い付けた上質な玄蕎麦を、毎日石臼で自家製粉しています。実全体の30%ほどしかない「心拍」の部分まで10日間かけて挽き、最もおいしいと言われる部分だけを使った「吟醸そば」は、雑味が一切なく上品で澄んだ味わい。さらに、焼津まで足を運び選び抜いた鰹が効いたほどよい甘さの出汁が、主役のそばを引き立てます。

おすすめは、そばの風味がよく分かる「もりそば」。冷たいそば1枚と温かい天ぷらそばをセットにした「もり天そば」は、秀逸なそばを温冷どちらも味わえるとあって、そば通の間では特に人気で遠方から食べに訪れる人もいます。
春は山菜、夏は夏野菜など、天ぷらは旬の素材が楽しめ、ひたし豆やきのこなど、地元の食材を取り入れた一品料理も提供しています。

ご当地サポーターコメント
珍しい「吟醸そば」を食べられるお店です。透明感のあるそばで、そば激戦区の松本の中では個性派とも言えます。

席のタイプは小部屋やお座敷などさまざま

くつろげるお座敷
くつろげるお座敷

店内の席は、ゆったりと座れるテーブル席や座敷、洋風の小部屋があり、スタイルに合わせて過ごせるのが魅力。和室には、掛け軸や花、洋室には絵やオブジェが飾られるなど、それぞれに趣が異なり、訪れる度に新鮮な気分を味わえます。
松本城や旧開智学校など、歴史散策の合間に立ち寄るのにもぴったりのお店です。

松本そば処 もとき
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。