星野リゾート

星野リゾート

竹富島計画 2012年夏前開業予定

計画の概要

星野リゾートが竹富島で計画している宿泊施設は、島の伝統的建造物群保存地区から約1km東に離れた場所にある83haの敷地の約7hを活用します。
既存集落の景観に合わせ、赤瓦屋根の木造平屋の建築を中心とし、レセプション、50棟の客室、レストラン、ライブラリーラウンジ、プールという滞在型宿泊施設となります。
星のやブランドをつけることで、国内と海外からのお客様に高付加価値の滞在を提供し、50棟という小規模ながらも持続可能な収益を確保していく予定です。

土地の経緯と計画の目的

対象となる約83haの土地は長く問題を抱えてきました。島の約6分の1に相当する畑地であり、1970年代アメリカ領土からの沖縄返還の動きに合わせて、本土企業によって買収された経緯があります。近年外資系のファンド会社が所有するに至り、転売の可能性が発生した時点で、島の方々から星野リゾートにご相談いただいたことが本プロジェクトのきっかけです。
竹富島には、「売らない」「汚さない」「乱さない」「壊さない」「生かす」という竹富島憲章があります。このルールを守りながら、既に売られてしまった土地をどのように買い戻し、生かし、守っていくか、熟考の末たどり着いた方法が竹富島方式でした。今回の宿泊施設計画は、観光産業による島への経済効果を期待するだけではなく、長く問題となってきた土地を買い戻すという重要な目的があるのです。

土地を守り生かす竹富島方式

私たちは、竹富島に本社を置く株式会社竹富土地保有機構を設立し購入費用を金融機関から借り入れ土地をファンド会社より買い戻しました。宿泊施設を運営する南星観光株式会社は、株式会社竹富土地保有機構から土地を借り、運営費の中から地代を納めることで土地買い戻しに充当した借金を返済していく形態にしました。
この方式が竹富島方式で、土地の所有者と建物の所有・運営者とを上下分離することで、建物を建てる時に土地に抵当権をつけることなく、建物の運営者から賃料を得て土地取得費用の借金を返済していくという仕組みです。
株式会社竹富土地保有機構は、土地の借金を完済後、土地活用方法に関して竹富島の皆様が参加する形態(例えば財団法人)に移行させ、後世に土地を残す仕組みとしていく計画です。またこの方式をその後にも活用することで、今後の土地利用においても土地借り主のリスクで事業が行われ、所有権が転売されるリスクを回避しながら土地を生かすことができると考えています。

宿泊施設の予定地について

1970年代以前、元々畑としての生産の場であった竹富島の土地は、竹富島の産業構造が農業から観光業へシフトしていく過程でやがて放棄され、ギンネムという外来種が優占する雑木林へと姿を変えていきました。生産景観形成ゾーン※にあたる所有地の83haのほとんどはギンネム林であり、その中の約7haを宿泊施設として活用する計画です。
※生産景観形成ゾーン(竹富島景観形成マニュアル1994.3より)
『生産景観形成ゾーンは、歴史的に、御嶽の森を除き、視界の開けた農地が広がっていたゾーンである。現在集落の四方を覆うギンネムの林がある限りは、集落からの視界を避けて様々な施設をつくることは可能である。本マニュアルでは、このギンネム林の存在を、将来の島の景観の前提とは考えない。当地区内(特に生産景観形成ゾーン)では、今後、農地や牧場あるいはリゾート開発などによる整備が進み、集落域から防風林にいたる眺望が開けてくると考え、そうなった後の景観を前提として景観形成基準を設定する。』

赤瓦の屋根と木造建築

宿泊施設の特徴としては、竹富島の集落と同じ白砂の珊瑚の道に、グックと呼ばれる石積みの塀に囲まれた赤瓦の屋根の木造平屋の建築が続いていきます。建築やランドスケープのデザインを進めるにあたっては、竹富島全体の景観を損ねることの無いように竹富町教育委員会が編集した「竹富島景観形成マニュアル」を踏襲しました。デザインされた図面は、2008年秋に竹富島公民館組織の一つであり町並みの景観を調整する調整委員会の月例会にて調整していただきました。また、竹富町の伝統的建造物群保存地区等保存審議会にて2008年3月と2009年2月の2度にわたり審議をしていただきました。県、町、竹富島と開業に向けて全ての許認可は滞りなく進めてきました。

二年の歳月をかけた島の皆さんとの対話

2008年1月第1回説明会を開いてから2年間あまりの間、勉強会を含む様々な機会に参加し議論を重ねて参りました。大人数の説明会では充分な議論にならないことも考慮し、3つの集落それぞれで三晩にわたる説明会及び懇親会も行いました。狩俣・家中うつぐみ教室に招かれた時にも同様の申し出があり、民宿組合、老人会、婦人会・青年会と異なる立場の島の皆様それぞれとじっくり対話をすることができました。狩俣・家中うつぐみ教室とは、長年竹富島の文化や地域学を研究されている沖縄国際大学の狩俣恵一教授と鳥取大学の家中茂准教授が竹富島で島の皆さんを対象に様々な題材の勉強会を開催するものです。
 2年間にわたり、島の皆様が真剣にご質問やご意見をぶつけてくださり、私たちもそれに真摯にお答えしてきた結果、少しずつお互いの信頼関係が生まれてきたと感じております。

計画が賛成多数で可決

竹富島には地縁団体法人竹富公民館という自治組織があります。公民館は公民館長、副館長、主事の3名が執行部として組織を運営します。最高決議機関として全住民が参加する定期総会が毎年3月31日に開催され、当年度の予算報告や次年度の予算案や次年度公民館長の承認、その他必要事項を決定します。2010年3月31日の定期総会では宿泊施設計画が島の重要課題として議題に取り上げられ賛成159人、反対19人となり、竹富島東部宿泊施設の計画の推進が決議されました。この決議を受けて、川満栄長竹富町長からも正式に計画への賛同のコメントをいただくことができました。

2012年開業予定です。

2012年竹富島に新たな宿泊施設が誕生します。現在オープンに向けて着々と準備を進めております。
日本には沖縄という素晴らしいリゾート地があり、そしてその中には竹富島という昔からの文化・景観が守られた素晴らしい島があることを、日本中に、そして世界の市場にアピールしていきたいと考えています。観光業が主たる産業となっている現代の竹富島を、日本国内のみならず、世界のお客様にも知っていただくことで、竹富島にとってより安定した経済基盤の整備に貢献していきたいと考えています。

報道関係のお問い合わせ先

星野リゾート 広報
TEL : 03-5159-6323
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