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【青森屋】青森県における馬とトウモロコシの資源循環を 再現する取り組み「きみがらプロジェクト」開始

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青森県の文化を満喫できる宿「星野リゾート 青森屋」は、「きみがら(*1)プロジェクト」を開始します。本プロジェクトでは、ホテルの敷地内で、青森県でかつて行われていた馬耕(ばこう*2)を復活させ、馬の飼料となるトウモロコシを生産します。収穫したトウモロコシの実は馬が食べ、残った皮は工芸品に作り変えます。青森屋のスタッフが、青森県の伝統工芸品「きみがらスリッパ」の製作技術を習得し、2020年12月から宿泊者がきみがら作品を製作する体験プログラムを実施予定です。
*1 青森の方言でトウモロコシの皮の意味
*2 馬の力を借りて田畑を耕す農法

きみがらプロジェクトとは
きみがらスリッパは、トウモコロシの皮を材料にスリッパを作る青森県の伝統工芸品です。軽くて丈夫な上、履き心地がよく、夏は涼しく、冬は温かく過ごせます。かつては農閑期に家庭で作られるものでしたが、現在では作り手が減少しており、高齢化や後継者不足が課題です。きみがらスリッパの製作技術を継承するため、青森屋は、材料となるトウモロコシをホテルの敷地内で生産し、工芸品の製作技術を青森屋のスタッフが習得する取り組みを開始します。本プロジェクトでは、2020年12月から宿泊者が青森屋できみがら作品を製作する体験プログラムを実施予定です。

目指すのは、青森本来の暮らしの再現
かつて、国内有数の馬産地だった青森県では、馬が農耕や荷物運搬の働き手として活躍していました。馬の飼料であるトウモロコシが大規模に栽培され、大量に余るトウモロコシの皮がもったいない、ということでスリッパを編むようになったのが、きみがらスリッパの始まりです。馬の力を借りて畑を耕し、馬糞(ばふん)は堆肥となり、作物を育て食料を確保し、食には不要な材料まで無駄なく工芸品に生まれ変わらせる資源の循環が、青森では昔から行われてきました。青森本来の暮らしを再現し、観光資源として活用することで、持続可能な地域文化の継承活動に繋げていきます。

プロジェクト内容
1 工芸品の技術習得

きみがらスリッパは、青森県十和田(とわだ)市にある「十和田きみがらスリッパ生産組合」が材料の生産から工芸品の製作まで、全て手作業で行っています。工芸品製作への理解を深めるため、青森屋のスタッフは、2019年秋より、生産組合のトウモロコシ畑で一緒に農作業をします。冬からは、トウモロコシの皮の加工方法と、工芸品の製作技術を習得します。

2 馬耕

青森で馬を家族のように大切にしてきた背景にならい、青森屋の馬もスタッフの一員として大切にしています。現在3頭の馬が在籍しており、馬車の運行やお客さまをお出迎えする業務に日々励んでいます。本プロジェクトでは、まず、馬糞を堆肥化し、上質な土を作ります。そして、馬に農機具を引いてもらい、人間が馬と息を合わせて農機具のバランスを調整しながら、土を起こします。上手に耕すには、馬や土の状態に注意し、手先に伝わる振動などの感覚を磨く必要があります。青森屋のスタッフと馬たちにとって新たな挑戦となりますが、2020年の耕作に向け、訓練を進めます。

3 トウモロコシ生産

きみがらスリッパに使われるトウモロコシには、主に飼料用に栽培される「デントコーン」という品種が最も適しています。デントコーンは日本国内でも各地で栽培されていますが、多くは茎や実を農機械で破砕して収穫されます。きみがらスリッパの材料は、実をひとつずつ収穫し、皮をむき、乾燥させる昔ながらの手作業が必要なため、大量生産ができません。この工芸品の製作技術を継承するためには、生産量の少ない材料づくりから行うことが大切だと考えています。青森屋でのトウモロコシ生産は、2020年5月に種まき、10月に初収穫できるよう、準備を進めています。

今後の予定
2019年 10月 生産組合のトウモロコシ畑の収穫・皮むき
11月 青森屋スタッフが馬耕の技術習得を開始
12月 生産組合による青森屋スタッフへの工芸品技術指導開始
2020年 4月 青森屋敷地内トウモコロシ畑予定地で馬耕を開始
5月 トウモロコシの種まき
6-7月 青森屋と生産組合の畑にて草取り
10月 青森屋敷地内で、トウモロコシの初収穫
11月 収穫したトウモロコシの皮むき、加工
12月 きみがら作品製作体験開始
備考:状況により、予定が変更になる場合があります。

「十和田きみがらスリッパ生産組合」の協力

きみがらプロジェクトは、十和田きみがらスリッパ生産組合の協力を得て進めます。生産組合は、きみがらスリッパの製作・販売を通し、技術を継承するため、昭和38年に設立されました。組合員はほとんどが地元で農業を営むかたわら、工芸品の製作に携わっています。製作にあたっては、材料となるトウモロコシを生産・収穫し、皮をむき、乾燥させ、色の良い皮だけを選別し、編む工程を、半年以上かけて行います。今回、馬や農業、工芸品を通して青森の文化を満喫してほしいという青森屋の思いと、きみがらスリッパを後世に伝えるために作り手を増やしたいという生産組合の思いが合致し、プロジェクトの計画に至りました。

星野リゾート 青森屋
「のれそれ(*青森の方言で目一杯の意味)青森~ひとものがたり」をコンセプトに、青森の祭りや方言などの文化を満喫できる温泉宿。約22万坪の敷地内には、池や古民家の点在する公園もあり、食事や多彩なアクティビティを楽しむことができる。
〒033-8688 青森県三沢市字古間木山56/客室数 236室
https://noresoreaomoriya.jp/

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TEL : 03-5159-6323
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