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【星野リゾート】「今だから教えて欲しい温泉の力」対談コラム公開のお知らせ

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「今だから教えて欲しい温泉の力」
温泉はウイルス予防に効くのか?
温泉エッセイスト・山崎まゆみさんが温泉療法医・大村浩一郎先生に訊いてみた

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により免疫力への注目が高まる中、今だからこそ知るべき正しい知識について、専門家による対談を実施いたしました。対談を通して、温泉が免疫力アップに効果的であることがわかり、合わせて自宅でできる入浴のポイントも紹介しています。

山崎まゆみさん
温泉エッセイスト
跡見学園女子大学“観光温泉学”講師
世界中32カ国の温泉を訪問。最新刊 『行ってみようよ!親孝行温泉』は「バリアフリー温泉で家族旅行」の第3弾。星野リゾ―トとは「バリアレス」を共に推進している。

大村浩一郎先生
温泉療法医
京都大学医学部附属病院 免疫・膠原病内科
北海道で学び、道後温泉で癒され、京都で癒しを提供する、温泉をこよなく愛するリウマチ専門医。

<山崎さん>
西洋医学が日本に入ってくる前から、日本人は温泉により身体を整えて来た歴史があります。
新型コロナウイルスが猛威をふるう今、温泉が果たせる役割があるのか?
温泉療法医であり、京都大学医学部附属病院免疫・膠原病内科の大村浩一郎先生に様々な疑問を訊いてみます。
さっそくですが先生、
風邪やインフルエンザ対策にも「免疫力アップ」などという言葉を耳にしますが、
そもそも免疫力とは、体内のどのような機能を指すのでしょうか。

<大村先生>
主に、ウイルスに感染した細胞を殺す細胞や、ウイルスを直接障害する抗体を指します。
長くなりますがもう少々、詳しくお伝えしますね。
免疫をつかさどる細胞は様々ですが、ウイルスに対する免疫で特に重要なのはNK細胞(ナチュラルキラー細胞)とCD8キラーTリンパ球です。どちらもウイルスに感染した細胞を見つけては殺す免疫担当細胞です。
また、粘膜や血液中のウイルスを直接障害するのは、抗体とよばれる蛋白質で、これはCD4ヘルパーTリンパ球とBリンパ球が共同してつくります。このようにみんなが協力し合ってウイルスと戦っています。
免疫力は免疫担当細胞だけではなく、口腔・気道粘膜を湿潤に保ってウイルスが入ってきても自然に外に洗い流せるようにすることも免疫力のひとつです。

<山崎さん>
具体的には、細胞や抗体の力を免疫力と呼ぶのですね。
その免疫力を上げるために、私たちは普段から何を意識すればよいでしょうか。

<大村先生>
規則正しい生活、十分な睡眠、適度な運動、ストレス解消です。
毎日の気持ち良い入浴で疲れを取ることも重要かもしれません。41℃前後のお湯に15~30分間入浴すると、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性が1~2日間上昇し、4日くらいで低下するといわれているので、継続することがポイントです。

*詳細は、前田 眞治【著】「温泉の最新健康学」(遊飛社)を参考にしてください。

<山崎さん>
普段の入浴を習慣化することで細胞が活性化されるというのは、意外に知られていないんですよね。私も実践しています。閉じこもる生活の中で、いま入浴が唯一の気分転換です。
ということは、温泉も新型コロナウイルス予防に効くのでしょうか?

<大村先生>
新型コロナウイルス予防に対しても良い方向に働く可能性があります。温泉に入ることでNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性が上がるというデータがあります。そして、ウイルス自体は温泉の中で生きることはできません。
ただ、すでに感染して細胞の中に入り込んだウイルスを温泉で殺すことはできません。飲泉の効果もあまり期待できません。現在感染している方は、他人にうつさないために、決して温泉施設を利用しないようにお願いいたします。

<山崎さん>
それでは、自宅での入浴より温泉の方が効果が高いという認識でよろしいんですよね。

<大村先生>
塩化物泉、硫酸塩泉、二酸化炭素泉など保温効果の高い温泉はより効果が上がる可能性があります。ただ、自宅入浴でもNK細胞(ナチュラルキラー細胞)活性は上がるというデータがありますので、十分に効果の見込みがあります。また、付着したウイルスを洗い流す効果はいずれにおいてもしっかりあります。
そして、体を温めることが重要ですが、高温の方が良いというわけではありません。湯疲れして却って免疫力を落とす可能性がありますので、41℃前後の湯に15~30分というのが目安です。

<山崎さん>
ちなみに、新型コロナウイルスに効果的な泉質はありますか。

<大村先生>
酸性泉は新型コロナウイルス自体には有効です。
ただし、身体の中の感染してしまった細胞自体には温泉成分は効きません。

<山崎さん>
確かに酸性泉は殺菌効果があると、大村先生に聞いたことがあります。
さらに効果的な温泉の入浴法などはありますか。

<大村先生>
やはり、比較的ぬるめのお湯に長く入る方が効果が高いと思います。また、ウイルスに感染しにくくするために口の中(口腔)、鼻の奥(鼻腔)、気道を湿潤に保つことは重要ですので、サウナ(蒸気風呂)はそれなりの効果があると思います。

<山崎さん>
なるほど!
では、温泉も含めてさらに効率的に免疫力を上げる方法はありますか。

<大村先生>
世の中で言われているほど簡単に免疫力をあげることはできません。ただ強いストレスがかかると免疫力が落ちるというのは様々なデータもあり、おそらく本当です。
ということは、ストレスを解消するような環境が重要なのだと思います。リラックスできる環境を提供してくれる温泉旅館が、泉質よりも、正常な免疫力を発揮させてくれるのに重要な要素だと思います。

<山崎さん>
しかし・・・
そもそも温泉で感染するリスクはないのでしょうか?

<大村先生>
レジオネラ菌のように温泉で増殖するものではありませんので、温泉で感染するということは基本的にはありません。
ただし、感染した患者が温泉施設におられた場合、やはり閉鎖空間、密集した場所、おしゃべりなどで感染する可能性はあります。また、多くの人が触るドアノブやスイッチなどにも注意が必要です。あまり混み合わない温泉施設であれば、感染のリスクは都会にいるよりも少ないかもしれません。

<山崎さん>
先ほどサウナ(蒸気風呂)のお話が出ましたが、密室という点で感染リスクが高くなるのではないでしょうか。

<大村先生>
高温サウナ(70℃以上)の中ではウイルスは死んでしまいますので、リスクは低いです。
隣に座っているだけで感染するとは思いにくいですが、感染しているひとの唾を直接かけられたら感染してしまうかもしれませんので、密室という点では要注意です。

<山崎さん>
では、温泉旅行に行く際、どのようなポイントで宿を選ぶと良いでしょうか。

<大村先生>
1.自家用車での移動ができる
ただ、多くの場合そういうわけにはいかないと思います。公共交通機関のリスクはあるものの、換気の悪い密閉空間、密集した場所、密接した近距離での会話、が最もリスクが上がるとされていますので、少しでもそれを避けるように気を付けて移動することが大事です。
2.多くの人でにぎわう宿よりも、落ち着いた環境の宿である
さまざまな対策をとっていることをホームページに掲載している宿は比較的安心できるかもしれません。
3.食事は個室空間や部屋食があるかを確認
できることならバイキング形式の食事よりも個別に運んできてくれる食事形態の方がリスクは少ないですし、部屋食にできればベストです。
4.温泉がある客室を選択
個室温泉があればベストですが、大浴場でうつるリスクは少ないと思います。気を付けるとすると、不特定多数のひとが触るもの(ヘアドライヤーとか)でしょうか。

<山崎さん>
温泉旅行に行く際、持参したらいいものはありますでしょうか。

<大村先生>
マスクは一緒に行くひと以外のひとと会話をするときにはあったほうが無難です(お風呂上りにはしにくいですけど)。
気になるものを触った際(つり革など)にはすぐ手洗いできればよいですが、携帯の消毒液があればより安心です。

なお、ひととの距離が2m以上あいていれば問題ありませんし、簡単な会話程度では通常うつらないとされていますが、マスクをしないで2~3分以上の近距離での会話はリスクになるとされています。

<山崎さん>
温泉旅館が心がけるべきことはありますでしょうか。

<大村先生>
1.最も重要なのは体調の悪い職員は必ず休ませることでしょう。客接待をさせないだけでなく、宿に来させないことが重要です。
2.こまめな消毒液(70%エタノールか0.1%次亜塩素酸)での拭き掃除です。みんながよく触る場所(ドアノブや化粧室のスイッチなど)は頻度高く拭きましょう。トイレなどでのタオルの共用はやめましょう。こまめな手洗いは重要です。
3.接待するときにマスクをするのは現在の状況ではマナーとしても重要です。
4.できるだけ多くのひとが密集しないように様々な場面で気を遣ってあげることが大切です。食事のとき、チェックイン、チェックアウトのときなど。⑤空気がこもりやすい場所は適宜換気をしましょう。

<山崎さん>
ありがとうございます。
最後に、免疫力や新型コロナウィルス予防対策において、間違った知識などがあれば教えてください。

<大村先生>
温水や温泉を大量にのむことでコロナを予防できるというのは間違いでしょう。若者はかかりにくいというのは間違いです。
若者が高齢者と比べて重症化しにくいことは確かですが、死亡している若い患者も多数いますし、若者が感染して周囲にうつしていくことが問題です。80%が軽症者だし、若者は重症化しにくいから自分たちは関係ないと思っている若者がいますがとんでもないことで、またインフルエンザと同様と考えるのはまちがいです。20%が重症になり、患者数が増えると医療者も感染し、そうすると医療者が休みますから病院で診れる患者数も減りますし、重症患者数は増えるのにという負のスパイラルに入ります。
さらに、コロナ患者だけではなく、他の疾患も十分な治療やケアができないということにもつながります。コロナ以外で死ぬ人も増えていきます。
だから感染爆発を起こさないようにすることが重要だということです。

<山崎さん>
大村先生、ありがとうございました。わかりやすく丁寧にお答えくださいました大村先生に深く感謝を申し上げます。

旅から旅へと移動し続けるのが私の日常でしたが、今は家にこもり、自宅のお風呂を工夫しながら入浴を愉しんでいます。
それから、旅の本や動画を見ながらバーチャルトラベルをしています。
そして日本地図を片手に、「収束後に行きたい旅先リスト」を作り、旅への想いを募らせています。
一日も早く収束しますようにと祈りながら、終息したならば出かけましょう!旅に!!

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