Vol.3お金持ちの人は旅をしている。
旅をすれば運気が上がる!?

星野:
飯田さんの本の中に、「お金持ちの人は旅をしている」ということが書かれていたんですが、これが私達としては気になるところで(笑)。
飯田:
旅行はみなさん行った方がいいですよ。もちろん運気が上がる人もいますし、単純に新しい体験をすると視野も広がりますよね。非日常を体験することによって、日常の大切さも実感できますし。
ただ、旅をするなら、それこそ星野リゾートさんのような所を使って、上質な体験をした方がいい。やっぱり一流を経験すると、見る目が養えるんです。何が良くて何がダメか、基準ができますから。
星野:
運気ってことでいうと、北海道のトマムというところに、「雲海テラス」という場所があるんです。朝、雲海を見ることができるんですが、すごく人気がありますが、実は雲海は毎日見られるとは限らないのです。
飯田:
それこそ、運が良ければ見られるということですか(笑)。いつくらいがシーズンなんですか?
星野:
6月~9月くらいまでです。大体、確率としては4割程というところです。
飯田:
半分以上見られないということですね。
星野:
ええ。もちろん、お客様には事前にそのことを伝えてありますし、見れない時にも楽しめるような工夫はしているんですが、いつでも見られない分、見られた時の感動は非常に大きいです。まるで天国にいるような心地になる。ある種、パワーをもらえる感じがします。
飯田:
高い場所にあるんですか?
星野:
いえ、標高は800mくらいなんですが、トマムの敷地は盆地になっていて、太平洋側から入ってくる湿った空気が、トマムの周りにある山を越える時に冷やされて雲になり、トマムの敷地に溜まるんです。
飯田:
なるほど。
星野:
テラスでは「雲の学校」というプログラムを作って、子供たちに雲のできる仕組みを教えています。
飯田:
素晴らしいですね。

放送作家、占い師 ゲッターズ飯田 × 星野リゾート 星野佳路

星野:
是非、占いの時に勧めてみてください(笑)。
旅などで気分を変えてみることは、運気を上げるためにも大事ですよね。
飯田:
そうですね。結局、現状に不満がある人というのは、今ある場所から動いていない可能性が高い。人が動く原動力って、結局好奇心なんです。好奇心が失われると人は不安を感じます。旅に行って、見たことないものをみると、単純に気分がよくなりますよね。子供がいつも楽しそうに見えるのは、日々新しい経験をしてるからなんです。
星野:
飯田さんは、会社を占うことってあるんですか?
飯田:
ありますよ。人事とか、大きい事業をする時は、関わったりします。もちろん、人事異動を全てみるわけではありませんが、例えば採用について、どうしても3人の中から1人落とさなきゃいけないときとか、占ったりしますね。
星野:
なるほど(笑)。
飯田:
でも、採用って本当に難しいですよね。会社のトップと運気が違うと、みんなやめていくんですよ。いくら優秀でも。実は、仕事って内容より人間関係の方が重要で。
星野:
本当にその通り。
飯田:
同期で仲が良い人がいれば、仕事が大変でも、辞めないですし。
星野:
それらの状況は、どのようにしてわかるんですか?
飯田:
やっぱり経験ですね。仕事で悩みを抱えている人を散々占ってきたので。単純に人とコミュニケーションが取れない人って、仕事内容に関わらず、どんどん転職していくんですよね。悩みを聞いて、転職を勧めるんですけど、1年くらいたったらまたやめたときと同じような文句がでてきて。
星野:
あ、同じ人を何回も見てるんですね。何万回もやっていると、そういう経験もあるんだ。
飯田:
そうなんです。で、何回かやっていると、会社に問題があるんじゃなくて、目の前のこの人に問題があると気付くんですよ。それがわかるまでに6年くらいかかりましたけど(笑)。どの会社にいっても同じ不満なんですよ。上司が自分の実力を認めてくれないという。
星野:
キャリアカウンセラーみたいですね(笑)。

占いは、カウンセリングであると理解した星野。俄然、占いに興味が沸いてきたきた。占いは、カウンセリングであると理解した星野。俄然、占いに興味が沸いてきたきた。

飯田:
でも、不思議なもので、そういう人は仲間意識がガチっと出来上がると、急に仕事にもやる気が出てくる。給料や福利厚生はあんまり関係ないことが多いです。
星野:
やっぱり飯田さんは、占いを通してカウンセリングをやってらっしゃるんだと思います。
飯田:
占い師って人の欲望を刺激してあげるんですが、ダメな占い師って、自分の欲望と占った相手の欲望を混同して語ってしまうんですよ。例えば、こうやったら儲かりますよ、と言っても、お金に興味がない人には響かない。人って、ある程度歳を取ったら、お金じゃない幸せを求めるんですよね。お金はどうにかなるから。
星野:
話は全然変わりますが、なんでマスクをつけるようになったんですか?
飯田:
『ボーダーを着る女は、95%モテない!』という本を書いた時に、プロモーションでテレビに出なきゃいけないことになって。最初は断ったんですが、一応打ち合わせだけ出てくださいと言われて、行って占ったところ、当たりすぎてるからどうしても出てくれって言われまして。それで、仮面つけるならいいですよと冗談で言ったら、それでいきましょう、ということになってしまいました(笑)。
星野:
でも、なんでそもそもテレビに出るのが嫌だったんですか?
飯田:
僕は基本的には裏方なんですよ。芸人やってて、すぐに売れないってわかったんですね。お笑いは好きだったんで、裏方に転向しようと思ったんです。
星野:
放送作家の仕事ですね?
飯田:
そうです。そっちに切り替えたら食べれらるようになって。占い番組の構成や、朝番組の血液型選手権の企画などですね。裏の仕事にも面白さを感じていたので、オファーが来ても表に出るつもりはありませんでした。
星野:
それで仮面ならOKだと(笑)。
飯田:
ええ。まあ、悪ノリから始まって、ここまで来た感じです。
星野:
でも、仮面にして逆にプラスだったかもしれないね。だって、こんなルックスの占い師っていないですから。
飯田:
逆に顔を覚えられちゃいましたね。でも、仮面を外すと誰も気づかないんですよ。ほぼ一緒なのに。(仮面を取る)
星野:
いや、全然ちがいますよ(笑)!
飯田:
まあ、気づかれないから楽でいいです。
星野:
僕も来年から、仮面を被ろうかなあ(笑)。僕も昔は表彰なんかされる時は、変な格好をして出席していました。広告費がなかったので、そういうところで会社名をアピールしていたんです。
飯田:
知られるって難しいですよね。
星野:
難しいです。91年から7~8年間はそういうことをやってました。格好もそうですが、発言も普通じゃダメでね。あるフォーマルな会議で、国内の大手旅行代理店を批判したんですよ。そうしたら僕の名前がものすごく有名になりまして。
飯田:
ははは(笑)。でも、そういうものですよね。それも運ですね。
星野:
結果オーライだったので、よかったんですけどね。
飯田:
怒られるのって、案外悪くないんですよ。最初にテレビ出演したとき、二度と出るつもりなかったから、アイドルに向かってボロクソに言ったんです。完全に怒られるつもりで出演したんですが、結局その番組が年間最高視聴率を取ったんですよ。怒られるつもりが逆に褒められてしまった(笑)。
星野:
怒られると結構目立つんですよね。もちろん怒られ続けていてはダメだけど。
飯田:
いまの若い子に対しては、怒られるようなことを一回考えて欲しいです。若いって免罪符があるんだから、怒られたっていいんですよ。
星野:
目立つこと自体を恐れているかもしれませんね。
飯田:
放送作家の駆け出しの頃、プロデューサーにダメ出しを喰らったことがあって。「お前、褒められようと思って企画作ってるだろ。そんなの全く面白くないから、怒られる企画を考えろ」と言われたんです。まず、絶対にダメだと思う企画を上げていくんです。その後、常識的にアウトな企画を外していくんです。で、残ったものが一番いい企画になる。
星野:
なるほど。
飯田:
だから、僕はいつも怒られることばかり考えています。本当に怒られることもたまにあるんですが、それはそれで面白い。
星野:
ある意味予想通りだと。
飯田:
ええ。怒られるのがいいんです。
星野:
いやあ、僕もあの怒られたときに、そういうことをいってくれる人がいたら、もっと気持ちが楽だったはずです(笑)。
飯田:
人の感情と記憶って連動していて、「喜び」と「怒り」って、一番記憶に残るんですよね。なかなか忘れられないから。

占いはクールジャパンの
新たなコンテンツになりうる。

星野:
僕は91年に社長になったんですが、2001年まで一歩も軽井沢を出なかったんです。ずっと軽井沢だけでやっていたんですが、2001年に一歩外に出て現在の「リゾナーレ八ヶ岳」というリゾートを黒字化することができました。そこからどんどん仕事が来るようになっていった。今思えば、あの時から運気が向いてきたのかもしれない。
飯田:
その状態は来年の運気に似ていますよ。
星野:
来年良くなると聞いて、嬉しかったですね。来年は東京進出で、私達にとって非常に大きなチャレンジになりますから(笑)。
飯田:
来年始める事業は素晴らしいですよ。その事業が基盤になって新たなステージに向かえると思います。
星野:
飯田さんは、このまま現状維持という感じですか。
飯田:
まあ、そうですね。今年まったく新しい占いの本を出すんですが、この本を毎年作れればいいかな、とは思います。でも、占いの内容はどんどん進化させていきたい。多くの占い師さんって毎回言うことが変わらないんですよ。本当は時代に合わせて占いの解釈も変わっていくはずなのに。
星野:
つまり、飯田さんは、昔の占いを結構自分でアレンジしているんですか。
飯田:
はい。言い方や解釈は大きく変えています。例えば、この共働きの時代に、女性全員に「早く家庭に入りなさい」と言っても古いでしょう。
星野:
なるほど。ある種のイノベーションですね。データを収集して、内容に反映させていく。
飯田さんの占いは海外でも通用するように思います。海外のお客さんって占ったりしますか。
飯田:
こないだ、ベルギーの人を占いました。占ったあと、「あなたはベルギーを制覇できます」って言われました(笑)。当たるなんて思っていなかったみたいで。
星野:
うん。海外進出できると思います。飯田さんに占ってもらうために、世界から観光客が来たら、すごいですね。あるいは弟子をとって、飯田さんが占術を教えるというのはどうでしょう? 日本人だけじゃなくて、外国人に占いを教えて、世界中に派遣するとか。
飯田:
一応、弟子は何人かいます。世界中に占いが広められたら、面白いと思いますけどね。不可能だとは思いません。
星野:
はい。世界に通用すると思います。ここまでの膨大なデータを蓄積し、その経験値があるからこそ成せる飯田さんの占いは、人々を惹きつけるのに十分だと思います。
飯田:
ここまで細かく占う人は、世界中にもほとんどいないと思います。
星野:
はい。クールジャパンの新たなコンテンツになり得ます。本日は楽しかったです。ありがとうございました。

構成: 森 綾
撮影: 萩庭桂太