Vol.3星野自らがkinko'sへ行くまさかの理由…
お互いのビジネスへのアドバイスが
尽きない2人

星野:
次回は、私の地元の軽井沢にご家族で訪問していただきたいですね。「星のや軽井沢」は、私が一番最初に着手したプロジェクトなんです。エネルギー自給率75%の施設なんですよ。
マーカス:
ウェブサイトでみました。本当に素敵ですね。
星野:
私の祖父の時代に敷地内の川を利用しての水力発電に成功をし、さらに地熱を利用して暖房や給湯のための熱を得る土台を作ることができました。寒い場所なので、冬季は暖房や給湯のためのエネルギーを膨大に必要とするのですが、それに成功しました。
マーカス:
それは素晴らしいですね。未来の形です。
星野:
このシステムは日本中どこでも取り入れる事が可能です。日本は地熱エネルギーに溢れています。地震も火山もたくさんあり、困る時もありますが、土の下にエネルギーが豊富にあるということですからね。
マーカス:
それは素晴らしいですね。これはスイスにはまだありませんが、将来はあるかもしれませんね。
星野:
1番の地熱エネルギー保有国はアイスランドですね。2番目は日本なので、もっとそれを利用すべきだと思います。システムそのものは、我々のお客様にも紹介していますので、ぜひ見に来てください。
マーカス:
これを宿泊者やゲストに紹介するツアーがあるだけでも、世の中が変わっていくと思いますよ。
星野:
ところで、FREITAGの商品について私にもうひとつアイデアがあります。私はFREITAGのノートを長年使っています。これはスイスで購入しました。あなたが使っておられるのと、多分同じシリーズの商品だと思います。このリフィルなんですが、この紙が日本ではとても高額なんですよ。店での正規品は5,000円です。私は150円のものを買って、このサイズに入るようにkinko'sに行って、自分で裁断しているんです。
マーカス:
我々がお店に裁断機を用意して、好きな紙をもってきてもらい、来店してもらって、残りの紙はリサイクルすればいいですよね。
この情報はとても有意義な情報です、というのもステイショナリーコレクションをもっと成長させ、向上させたいので、これは再考したいですね。

星野リゾートを拠点に日本一周
新提案がマーカス氏から。

マーカス:
次回日本へ来たら、北のほうへ、冬に雪があるときに行きたいですね。
星野:
そうですね!スキーをされるのですか?
マーカス:
スノーボードが大好きなんです。1986年に始めて、本当に素晴らしいスポーツだと思います。職業にしたいくらいなのですが、そんなに上手じゃないんですよね。
星野:
私は長野県で生まれ育っていて、冬は本当に寒い場所なので、冬に出来るスポーツといえばスキーかスノーボードくらいなんです。あとスケートですね。未だに年間60日を目標にスキーを楽しんでいます。社内のスキーツアーも主催して、従業員に参加してもらっています。2016年の2月には従業員8名と一緒にスイスのサンモリッツに行きましたよ。

ウィンタースポーツの話の盛り上がりから、星野リゾートを拠点にして日本を一周するという話に発展ウィンタースポーツの話の盛り上がりから、星野リゾートを拠点にして日本を一周するという話に発展

マーカス:
あちらにホテルを作ってくだされば。将来はヨーロッパに参入するのをお勧めします。
星野:
ヨーロッパのスキーリゾートはとても素敵ですね。よく整備された小さな村に宿泊しました。とても可愛らしく、いいですね。
マーカス:
私もサンモリッツがあるエンガディン地方に行くのが好きで、そこでクロスカントリーをします。サンモリッツでのクロスカントリーは何日間でもやっていられます。
星野:
スノーボードとクロスカントリースキーを楽しんでいるのですね。ご家族の皆さんもスキーやスノーボードを楽しんでいるのですか?
マーカス:
彼らはスパで時間を過ごすのも好きみたい(笑)。
星野:
おぉ、では温泉がたくさんあるので、日本を旅行するのはピッタリです。日本のスキー場エリアにはたいてい温泉がありますから。
マーカス:
スイスでは、ホテルにスパがあります。私が好きなホテルには素敵なハマムがあるんです。しかしながらそれは伝統的なスイスとは無関係ですよね。
星野:
東北の北部に、ぜひあなたを連れて行きたいですね。本当に素晴らしい場所です。8~10メートルの積雪量があります。雪が豊富すぎて、冬季は閉鎖して、春を待ってオープンし、春スキーやスノーボードが楽しめる地域があるんです。
マーカス:
昨日、スイス大使館とミーティングを行ったのですが、(小声で)「スイスより日本の方がいい雪があるんですが、誰にも言わないでくださいね」って職員の人に言われました(笑)。みんなスイスに行ってスキーをしようって思うみたいですけど、友達でも北海道に行った人がいます。私も来年行こうと思っています。
星野:
その時は絶対お知らせください。素敵な場所にお連れしますよ。実際にその場所の情報はヨーロッパで広まっているようです。なぜならヨーロッパから大勢の人々が、冬季に日本へスキーをしに来ていますから。ドイツ人もオーストリア人も来ています。
マーカス:
人々はいままで、日本でそんな良質な雪でスキーを楽しめるとは思わなかったでしょう。でも、若い世代は星野リゾートの施設をチェックすると思いますので、魅力あるスノースポーツをそこでのアクティビティとして書いてあるといいですね。
ところで、星野リゾートの全ての施設に滞在するとしたら、どれだけの時間がかかりますか?1か月?それとも2か月くらいですか?
星野:
現在36施設ありますので、2泊ずつするとして、2か月以上かかりますね。
マーカス:
2~3か月ですね。日本を本格的に探求したい人に、いいパッケージだと思うのですよね。全国の星野リゾートに泊まりながら、日本を旅する。その支払いが出来る人に限りますけれどね(笑)。
星野:
そうですね。お客様にそういうご案内をつくるべきかもしれませんね。

日本での次の滞在を楽しみにしてくれているマーカス氏。次回は星野が北海道か東北に連れて行く予定。日本での次の滞在を楽しみにしてくれているマーカス氏。次回は星野が北海道か東北に連れて行く予定。

マーカス:
大・中・小のバージョンをつくって、日本中の星野リゾートを訪問するという。
星野:
自力でそれをやっていらっしゃるお客様を数組みかけました。昨年、あるカップルは5つの施設を訪問してくださいました。ハネムーンで1施設10日ずつの滞在でしたね。
マーカス:
良いホテルがあることを知ると、それをきっかけに周辺の地域を探求しますよね。ある意味、ホテルは道標になると思います。もし、それがなければ迷子になってしまいます。日本に行こうよって話がたとえあっても、とても広いですし、なかなかプランを作るのはたいへんです。友人からの多少の推薦はあるかもしれないですが、あなたのホテルは的確な場所にあり、日本を旅するのにはとてもよい道標になると思います。とても快適でいい気分にさせてくれますし。
星野:
場所によってはひとつのホテルから次のホテルに移動をすることも楽しいかも知れません。運転でもいいですし、自転車もいいですね。今日はありがとうございました。次回はぜひ別の施設で。
マーカス:
自転車もいいですけど、次の私の大きな目的は、星野リゾートの別のホテルでの宿泊ですね。どこに泊まるか考えるのが楽しみになりました。ありがとうございました。

構成: 森 綾
撮影: 萩庭桂太