Vol.3魚をテーマにした旅とは?

星野:
さっき、日本には4200種の魚がいるとおっしゃいましたが、淡水魚はどれくらいいるんでしょう?
さかなクン:
淡水魚はおよそ300種です。その中には、サケやニホンウナギのように海と川を行き来するようなお魚も含まれています。
星野:
私共はもともと山のリゾートの経営からスタートしたので、海よりも日本の川の魚の方が身近ですね。大いに関心があります。海の魚と川の魚、一番大きな違いって何ですか?
さかなクン:
はい。淡水と海水では浸透圧の違いがありますので! それぞれそれに適応する体の作りになっています。また、川は海と比べて、私たちが住んでいる場所に近いこともあって環境の大きな変化が起こりやすいです。環境が変わってしまったら、そこに暮らすお魚たちがみんないなくなってしまう危険があるんです。広い海に比べて川は範囲がせまいので、絶滅につながりやすいです。
星野:
メダカも絶滅危惧種になりましたよね。日本は、淡水魚の種類って豊富なんですか? 僕らは全国各地にリゾートがあるので、色んな場所の淡水魚の情報を知りたいんですよ。
さかなクン:
日本にはたくさんの淡水魚がくらしてますね。長野県のお魚といえばヤマメやイワナが有名ですけれど、みんな渓流魚です。イワナは川の源流にくらしていて、上流にはヤマメがいて…、中流や下流になると今度はコイの仲間が増えてきますね。日本の淡水魚には、サケの仲間やコイの仲間が多いです。特にサケの仲間は古くから日本の重要な食文化のでした。サケの仲間の多くは北海道や東北地方に分布しますが、九州にもいますし、西日本にはアマゴ、琵琶湖にはビワマスが住んでいます。

魚をテーマにした旅とは?

星野:
実は、さかなクンに魚をテーマにした旅を考えてほしいんですよ。
さかなクン:
とってもうれしいです!! 旅といえば、いとこがニュージーランドのオークランドに留学していた時期があって、お魚がいっぱいいるよ! とのおススメもあって、そこにホームステイさせていただいたことがあります。ニュージーランドのお魚を求めての一人旅は面白かったですね~♪
星野:
それは楽しそうな一人旅ですね。日本とニュージーランドは魚の種類が全然違うんですか?
さかなクン:
実は日本のお魚と似ているんですよ。ニュージーランドは半球が違いますが、日本と緯度が近いので、気候や海にくらすお魚も似ていてびっくり!!
星野:
だから獲れる魚も似ていると。確かにそうですね。私も息子と一緒にニュージーランドで釣りをしたことがありますよ。息子が体長80センチ位のニジマスを一人で釣り上げて大喜びでしたね。
さかなクン:
それはすごいでギョざいますね。市場にタイやシマアジ、ヒラマサなど日本でおなじみのお魚がたくさんいました。堤防で釣りをすると、マダイそっくりのゴウショウがたーくさん釣れてギョギョッとびっくり!! うれしかったです。
星野:
ニジマスは私の故郷の軽井沢にもいますね。もっと「川魚」のフィッシングを楽しんだり、美味しく食べる事を楽しんでもらう試みも必要なのかもしれないですね。軽井沢のブレストンコート「ユカワタン」では、鮎や佐久の鯉など「川魚」の美味しさを前面に出した料理も提供していますが、各地でそういうことが必要なのかもしれない。

タヒチ島のラグーンは魚の宝庫。
南の島で魚とふれあえる楽園。

タヒチ島のラグーンは魚の宝庫。南の島で魚とふれあえる楽園。

星野:
さかなクンは「環礁」ってご存知ですか?
さかなクン:
サンゴ礁の環礁ですか?
星野:
はい。僕がいま仕事をしている島が、世界で2番目に大きい環礁を持っているんですよ。フレンチポリネシアのタヒチ島という場所なんですが、ここが凄くてね。紐みたいな形をした島で、幅が200mくらいしかないんですが、片側が外洋で、もう片側にラグーンがあるんです。現地の人たちに話を聞くと、そのラグーンが魚の宝庫らしいんです。
さかなクン:
ギョオ~!!!
星野:
とても珍しい魚がいるらしいんですが、何かご存知ですか。
さかなクン:
すいません。お写真を見てみないと…それにタヒチは行ったことがありません。以前社員旅行で、グアム島近くのジープ島に行ったことはギョざいます。
星野:
あの辺りにはどういった魚がいるんですか?
さかなクン:
はい。やっぱり、チョウチョウ類やスズメダイ類やベラ類といった、カラフルな熱帯魚でギョざいます。ジープ島はお魚を獲るのを法律で禁じられているので、シュノーケルで泳いでいてもお魚が全然逃げないんですよ。
星野:
天然の熱帯魚と触れ合えるんですね。僕もタヒチで似たような体験をしました。日本でも熱帯魚は見れますが、外国から運んできてるわけですよね。現地に行って、野生の熱帯魚が泳いでいるのを見るのとはやっぱり違うんなぁと思いました。僕はリゾートでは、現地の生き物をできるだけ野生に近い状態で見せる工夫が必要だと思っています。「国設軽井沢 野鳥の森」をフィールドに活動している「森の案内人ピッキオ」もそうですし、それこそ、海外にもそういう場所はいっぱいあると思います。さっきおっしゃったシュノーケルなんかもそうですね。
さかなクン:
はい! 水中展望塔も素晴らしいでギョざいます♪ 階段を下りていくと、海の中をす~いすいと泳ぐお魚の姿が窓からのぞけます♪
星野:
人間の方が自然の海に入っていくのがいいですよね。
さかなクン:
沖縄や伊豆には、海底を歩けるような設備もありますよね。
星野:
写真で見たことがあります。ヘルメットをかぶって歩くんですよね。
さかなクン:
はい。自分もチャレンジさせていただきました♪ 海底を歩きながら、様々なお魚に出会えて感動します!!
星野:
話せるしね。
さかなクン:
講習は受けますが、海底を歩くのに免許はいりません。ワクワクしますよ~♪
星野:
確かにね。
さかなクン:
お船の底がガラスになっているグラスボートとか、観光用の潜水艦もありますよね。
星野:
うんうん。
さかなクン:
そういった施設に行くことも含めて、旅は大好きです♪ 石垣島に日帰りでいったこともありますし。
星野:
石垣島の魚って、やっぱり沖縄本島の魚とは種類が違いますか?
さかなクン:
お魚もサンゴもとっても綺麗でギョざいますよ~♪
星野:
沖縄から北海道まで含めると、日本はやっぱり魚種は多いですよね。
さかなクン:
はい! とっても多いです。世界には約2万8000種のお魚がいると言われていますが、そのうち日本のお魚は4200種以上! 世界中のお魚の種類のおよそ1/7もいるのでギョざいます。
星野:
ちなみにさかなクンが実際に観察したのは、何種類くらいですか?
さかなクン:
日本のお魚ですと、1800種くらいです。でも実は東京湾だけでも700種類くらいの魚がいるんですよ。
星野:
そうなんだ。いやー面白い。面白い。まだまだお魚の話は尽きないですね(笑)。ぜひタヒチ島にも遊びに来てくださいね。
さかなクン:
ギョギョー!! うれしいです。いつかタヒチ島にうかがいたいです。よろしくお願いいたします。本日はありがとうギョざいました。

構成: 森 綾
写真: 萩庭桂太