世界31か国の温泉を巡り、世界各地の温泉を紹介している。同時に観光庁に任命された「VISIT JAPAN大使」として、日本の温泉を外国人に紹介している。
ノンフィクションライターとして戦争体験者からの聞き書きも行い、2014年夏には『白菊-shiragiku-: 伝説の花火師・嘉瀬誠次が捧げた鎮魂の花』を刊行。
旅先で花火を見ることを提唱している。
著作には、脳科学者・茂木健一郎氏との共著『お風呂と脳のいい話』(東京書籍)、『おひとり温泉の愉しみ』(光文社新書)、『恋に効く‼ パワースポット温泉』(文藝春秋)、『だから混浴はやめられない』(新潮新書)、『ラバウル温泉遊撃隊』(新潮社)、他多数。また海外にもその著作は翻訳されている。
めったに温泉を楽しむことができない外国人のほうが、日本人よりも温泉の力を感じているのではないかと思うことがあります。
茹蛸のように真っ赤になりながらも「熱い湯は、日本人のソウル」と語ってくれる外国人と出会ったりすると、嬉しくなります。
温泉と宿が、日本人の心と美意識とが結びついた空間であるならば、日本人の技と美意識の結晶は花火!
だからこそ、温泉と花火は世界に誇る日本の文化の華となります。
温泉宿を拠点に花火を見たら、身近すぎて見逃していた“にっぽんの宝物”にきっと気づくはずです。
花火と言えば混みあいますし、場所取りも大変。優美に浴衣で愉しみたいのなら、温泉宿を拠点にして、旅先で花火を見ることをおすすめします。
例えば、早目にチェックインをして、温泉で一汗流す。夕食をとり、浴衣に着替えて、宿の送迎で花火会場へ。観覧の後、宿に戻り、再び温泉で寛ぎながら、花火を思い出す──。
大きな荷物を持つこともなく、浴衣で花火を満喫できるのが嬉しいですね。
慣れない下駄で足を痛めることもありません。
浴衣を着て夕涼みをしながら両国の花火を観覧している美しい女性三人。
なんと明治24年の錦絵に描かれた風景です。
昔も今も、花火観覧に欠かせないのが浴衣なのでしょうね。
浴衣は襟元が肝心。背筋を伸ばせば、浴衣姿がさらに綺麗になります。
美しい浴衣姿で花火を見上げる夜――。
それは胸の奥がきゅんとする夏の思い出になるでしょう。
拙著『白菊-shiragiku-伝説の花火師・嘉瀬誠次が捧げた鎮魂の花』の取材で、当時の嘉瀬誠次の足跡を追って、2013年の真冬に私はハバロフスクを訪ねました。
伝説の花火師・嘉瀬さんが、シベリアに眠る戦友のために、ハバロフスクへ花火「白菊」を打ち上げに行ったのは、1990年。まだソ連時代のことでした。
「白菊」は、白一色の尺玉が夜空に楚々と咲く。それは空にいる友へ捧げる献花を意味します。
既に20年以上の時を経ていたにも関わらず、シベリアの人たちは嘉瀬誠次さんがあげた花火を鮮明に記憶していました。身振り手振りで、その驚きを伝えてくれました。
「また、あの丸く開く花火を持ってきてくれ」、そう頼まれたものです。
この時、日本人にとって当たり前だった“丸く開く花火”が、日本独自の技であることを初めて知りました。
丸く開くあの花火は、日本人がつくった技だったのです。
一瞬で咲き、瞬く間に散る。その刹那の美しさが心を奪う。
その感動を写真に残したいという人も多いでしょう。
花火撮影はそう簡単ではありません。タイミングが難しいのです。
ひとつのコツとして、花火玉が連発するスターマインの終盤にカメラのシャッターを切ると、写真にたくさんの光がうつり、花火らしく撮れますよ。
ただ、やはり心に刻むことをおすすめしたいです。
心うたれる花火の残像は、決して消えないものですから。
花火に集中するためには、トイレに行く間も惜しいのです。水分補給は水で喉を潤す程度、首を冷やせば、長い時間浴衣を着ていても、随分涼しく感じる、これが私の花火観覧のコツです。
是非、皆さんには、一瞬の煌めきを心に残して欲しいものです。
熱海の風物詩となりつつある「熱海海上花火大会」。
約5000発のフィナーレを飾る大空中ナイアガラは圧巻です。
全室オーシャンビューの客室からは、大迫力の熱海海上花火大会をご覧いただけます。大浴場「明星の湯」では、温泉につかりながら楽しむこともできます。和食ダイニング「花火」で和会席を楽しんだ後は、お部屋で大迫力の花火をゆったりと満喫する、花火尽くしの夜をお過ごしください。
【熱海海上花火大会】
5/26(日)、6/16(日)、6/29(土)、7/26(金)、7/30(火)、8/5(月)、8/8(木)、8/18(日)、8/23(金)、8/30(金)、9/16(月・祝)、12/8(日)、12/15(日)
「星野リゾート 界 日光」の目の前に広がる中禅寺湖で開催される「中禅寺湖 湖上花火大会」。花火と言えば、まっすぐ空に向かうものですが、中禅寺湖の花火大会では、湖上に向けて斜めの打ち上げるユニークな打ち上げ花火をご覧いただけます。界 日光から湖畔までは徒歩1分。伝統工芸「日光下駄」を履いて、花火大会の前後で湖畔のそぞろ歩きを楽しむのもおすすめです。
【男体山登拝講社大祭奉納花火】
7/31(水)、8/1(木)
【日光 夏の花火】
8/3(土)
「星野リゾート 界 伊東」から徒歩圏内の伊東海岸では、例年7月下旬から8月にかけて多くの花火が打ち上げられます。
源泉かけ流しの美肌の湯で湯浴みを楽しんだら、浴衣を着て夕涼み。徒歩15分の距離にある会場では、迫力満点の花火をビーチで楽しんでいただけます。
【伊東温泉「夢花火」】
7/20(土)、7/28(日)、7/30(火)、7/31(水)、8/2(金)、8/3(土)、8/6(火)、8/7(水)、8/17(土)、8/24(土)
【宇佐美夏まつり海上花火大会】
8/1(水)
【按針祭】
8/8(木)、8/9(金)、8/10(土)
【やんもの里花火大会】
8/14(水)
【川奈港いるか浜花火大会】
8/15(木)
【伊東温泉箸まつり花火大会】
8/22(木)
「星野リゾート 界 遠州」の目の前に広がる浜名湖で開催される「灯篭流し花火大会」。願い事が書かれた数千の灯篭と水面に映るスターマインの競演や、大草山へこだまする大音響の3千発の花火が夏の夜を彩ります。界 遠州では館内で花火をご覧いただけます。美しい夜空をゆったりとお楽しみください。
【灯篭流し花火大会】
7/28(日)
松江の夏を彩る「松江水郷祭」。その中で開催される「松江水郷湖上花火大会」は、スターマインや尺玉など10,000発の多彩な花火を宍道湖の上に次々と打ち上げる、西日本最大級を誇る花火大会。空高く打ち上げられた花火が湖面に映る様子や、迫力の2尺玉水中花火によるフィナーレなど、幻想的な夏の夜を演出します。
【松江水郷湖上花火大会】
8/3(土)、8/4(日)
鬼怒川温泉では、7月~8月にかけて花火大会を開催します。また、界 鬼怒川では、栃木の伝統工芸品「黒羽藍染」を使った団扇をご用意しています。1804年創業、黒羽藍染紺屋の8代目小沼雄大氏が染め上げた藍染の絵柄は様々なバリエーションがあり、どれもモダンなデザインです。天然の藍は防虫効果もあるため、夏の花火観賞にぴったりなアイテムです。
【鬼怒川温泉夏の花火】
7/20(土)、7/26(金)、7/27(土)、8/13(火)、8/14(水)
三浦按針ゆかりの地・伊東温泉で開催される様々な花火大会のなかで、「按針祭」は最大のイベント。界 アンジンでは、客室はもちろん、大浴場やサンブエナデッキからも花火大会を観賞することができます。宿の目の前の海岸から打ち上がりますので、熱気を感じるほどの距離でお楽しみいただけます。
【伊東温泉「夢花火」】
7/20(土)、7/28(日)、7/30(火)、7/31(水)、8/2(金)、8/3(土)、8/6(火)、8/7(水)、8/17(土)、8/24(土)
【宇佐美夏まつり海上花火大会】
8/1(水)
【按針祭】
8/8(木)、8/9(金)、8/10(土)
【やんもの里花火大会】
8/14(水)
【川奈港いるか浜花火大会】
8/15(木)
【伊東温泉箸まつり花火大会】
8/22(木)